KSFA小史(15年史)
1974.12 KSFA発足
1975 ヒューゴー賞完全リスト
1975 オービット創刊(〜78)
1976 現代SF全集発刊(〜77)
1977 ノヴァ・エクスプレス創刊(〜82)
1977 SFセミナー開催(神戸)
1981 SF年鑑(1980年版)
1982 ノヴァ・クォータリィ創刊(〜現在)
1983 thatta創刊(〜現在)
1985 thatta文庫創刊(〜88)
1989 関東KSFAノヴァ・マンスリー創刊(〜現在)
KSFAという、ファングループが存在したことは事実だが、どこまでがKSFAで、どこからKSFAではないのか、明確な定義はない。たとえば、関東KSFAが、KSFAの一部だというと、怒る人もいるだろうし、なるほどという人もいるだろう。正解は「なんともいえない」。属す属さないの関係ではないからである。だれかが、KSFAを主体的に運営したこともない。
ところが、多くの人はKSFAメンバーを名乗り、KSFA名で発行した印刷物が存在する。上記は、その歴史である。
- 75年の『ヒューゴー賞完全リスト』は、のちに奇想天外の別冊『ヒューゴー賞SF大全集』(1976)に
発展したもの。
- 「オービット」(村上純平)は、厳密には個人誌で、KSFA発行ではない。しかし、書き手はKSFAそのものだった。内容に関連して、プロとの論争にまで発展。
- 「現代SF全集」(大野万紀)は、一部の翻訳がそのままプロジンに転載された。
- 「ノヴァ・エクスプレス」は、海外情報誌の草分で、購読者200名程度だった。読者に大きな影響を与えたといわれる。
- 「SFセミナー」は、のちに東京で開催される「セミナー」の原点。一般参加者を募った、KSFAの催しとしては唯一のもの。
- 『SF年鑑』(山岸真)は、のちの新時代社版年鑑(1982〜86)の原点。自力でつづけられないところが、なさけないところ。年鑑では出版経費がかさんで、あやうく倒産するところだった。
- 「Thatta」(寺尾まさひろ)もKSFA発行ではないが、まあ似たようなものである。プロ、セミプロ読者/執筆者を多くかかえる、プライベートマガジン。
- 「Thatta文庫」は米村秀雄編集のワープロコピー叢書。せいぜい十数ページの小冊子で、長篇とかを、完結する見込もなく、えんえん翻訳しては出していた。考えてみると、不思議なファンジンである。現在休刊中。
- 「ノヴァ・マンスリー」は、大森望発行の情報誌。読者の多くはプロ関係者だが、「Thatta」と違って、一般購読者も多数かかえている。「宇宙気流」をめざしているらしい。
- 事実上のKSFA関係では、この他にサンリオ『最新版SFガイドマップ』(1986)がある。これには、
多くの方から、翻訳や資料面の不備を指摘された。いろいろと事情があって、じゅうぶんな編集ができなかったものだ。(編者としては、なんとか改定版を出したいと思っていた)。
Digital NOVAQの目次へ