94/05/05
 アンダースン『百万年の船』(早川書房)を読む。なるほど、アンダースンではある。立派な姿勢といえようが、これだけの設定と時間を描きながら、腰砕けとなるのは、やはり物足りない。大方の見解どおり、第三部の存在意義は不明。ここだけ独立して書いたのと変わりがない。マクダウエルほどではないがね。

94/05/07
 セミナーのレポートやら、ryuconの惨状などをNiftyでながめる。ryuconの状況などは、よくあるパターンなので、どーして経験者に相談しないのだろうかと思うのだが、それをしないというのもパターンなのだから、しかたがない。
 セミナーも、生産者からの現状報告というスタンスで、例年どおりとも思えるが、どこまで建設的だったのだろうか(と書いてもしょうがないか)。


94/05/10
 小野不由美『東亰異聞』(新潮社)を読む。これもまた、後半数十ページの前半(大半)との乖離が大きい。かなりの力作ではあることは認める。(この感想は前作と同様)。

 セミナー土産に水鏡子が買った、名大の『ハヤカワSF文庫 書評&目録』(ベスト採点評)を見る。どーもおかしい。これははっきり抗議しておくが、筆者のデータは誤りだ。別人のデータか、ずれているのか、とにかくデータがかなり違っている(細かい採点は覚えていないけど)。読んだはずの本が空白だったり、手に取ってもいない本に採点が入っている。加沢君、ちゃんと訂正しておくように。
 巽孝之先生は一瞬の登場だったという。
 水鏡子の府中競馬話を聞く。年初からの累計赤字は10万円以内という。まあ安いといえるか。
 風の翼といえば、反乱派のたよりもきている。ホラー大賞の新人賞に厳しい評価、まあいろいろ。
 最近サッカーをはじめた古沢先生は、いまだ会社に勤めている悪夢を見る。ついに、給料はもらえないのだという。学校で卒業単位が足りない夢とかも見るらしい。細かいトラウマが多いねえ。まあ、後者の夢は筆者もみることがあるな。最近では、マンションの四階まで津波がおしよせる夢をみたぞ。菊池鈴々さんは、その経歴(元プログラマ)から推測されるように、終わりなきデバッグの悪夢らしい。
 大迫さんが退職して、エージェント業をはじめた。
 宮城博は、今年のカナダの大会には行かず。岡だんな(岡田靖史)は行く。
 給料も上がらず、お金のない岡本さんは、ローカスをついに船便にしてしまった。してしまっても、なんの支障もない。最初に1箇月遅れるだけで、経費は半分になる。

94/05/22
 T君(三十四才、もとDAICON5の実行委員)が結婚する。SF仲間どうしだというが、まあなんとか、人並みの余生が送れるわけで、結構なことである。パーティ(今日)には残念ながら、出られない。

94/05/22
 野田昌宏『愛しのワンダーランド』(早川書房)は、いまどきこんな作品をあえて取り上げることないじゃん、てな、テレがない点、年功の効果があるようである。水鏡子の指摘するように、過去の原稿の使い回しや、どこかで聞いたエピソードが多いけれど、大半の読者には関係ないはず。こういう書き方は、ちょっと、我々の世代以降ではできません。

94/05/23

 星群報が届いたので読む。冒頭、蜂の本を探して関西中を走回っただの、断食道場に通っているだのの投書が載っている。この編集方針(ほとんど創作ともSFとも関係ない)やら、レイアウトセンス(投稿のお手紙など、どこで終わっているのかさえ、さだかではない。切れ目がわからない)はどーも。誰かが、これは純文系のセンスだからしょーがない、とかいっていたが、もともと星群は純SF系のファンジンだったのである。

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